ドイツ入門書
今まで、ドイツのビールやアップルワイン、コーヒーなどの飲み物を紹介していましたが、紅茶もまた多く親しまれています。特にハーブティーは薬の変わりに飲まれることもあります。日本では(私だけかもしれませんが)何となく頭痛があったり、風邪っぽいかな?というときに、つい市販薬を飲んでしまいがちですが、ドイツではハーブティーを飲んで体調を改善しようとする人が圧倒的に多くいます。薬は即効性がありますが、副作用などの体への負担があったり、連続して飲み続けると耐性がついてしまい効果が半減したり無くなってしまうこともありえます。一方ハーブティーは体に穏やかに働きかけ、よほどの大量摂取しないければ副作用の心配もなく安心して飲むことができます。ひどい症状の時には薬に頼ることもありますが、軽微な症状であれば「自然の力を借りて治したい」と考える人が多いようです。
◎風邪気味の時はカモミールティー
カモミールティーはのどの痛みや鼻かぜの症状を和らげてくれるほか、香りでもリラックスすることができます。はちみつ等を入れても美味しいです。風邪をひいたかな?と思ったらドイツの風邪撃退法はカモミールティーを飲んで暖かくして寝る」といわれています。
◎胃腸の調子が悪い時によく飲まれるのがフェンネルティー
フェンネルは消化酵素の分泌を助ける作用があると言われ、消化不良や胃もたれを防ぐとされます。 胃の不快感により食欲がない時は、食生活の乱れを改善する手助けになることもあります。 また、腸内環境を整えお腹の張りや便秘、下痢などお腹周りの不快感を和らげてくれる効果も期待できます。
◎不安な気持ちや緊張感にはレモンバーム
レモンバームはさわやかな香りで不安や緊張を和らげ抗うつ作用があるといわれます。レモンバームのハーブティーは気分の落ち込みや精神の高揚が鎮まり、気持ちが明るく前向きになります。また、抗菌作用や抗ウイルス作用があり、アレルギーの予防や、不眠症や生理不順にも効果があるとされ、古くから女性に重宝されています。レモンバームは消化器系の不調にも作用し、消化不良を和らげ、胃の調子を整えたり風邪のときに飲むと、発汗を促進して体温を下げ、毒素の排出を助けるともいわれています。
他にも様々な不調に適するハーブティーがたくさんあります。オーガニックが浸透している国だからこそまずは薬に頼らず自然の成分の効能で症状を改善するという考えが根付いています。